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『超AI時代の生存戦略 ― シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト』を読みました。

      2017/11/26

『超AI時代の生存戦略 ― シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト』を読みました。

『超AI時代の生存戦略 ― シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト』は、テレビなどでもよく見かける落合陽一氏の本です。

これまでに人間のやっていた仕事をコンピューターに任せられるようになる中で、どういう価値観を持って、どういう働き方をすれば良いかを考えた内容となっています。

『超AI時代の生存戦略 ― シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト』を読んだ感想

本書で面白かったポイントをいくつか紹介してみます。

関係の中で生きる

本書では「相対的に生きる」と表現されています。

これはデカルト以来の、人間は個人が主体であり、個人の自由意志に全てが発しているという発想からの決別を意味します。

僕たちは自由で、自分で全てを考えて決めることができて、一人一人が特別な存在で、世界は広くて、その中で何でもできる無限の可能性があり、自分らしく生きることができる。それこそが人間であり、ロマンなのだ、といった価値観は、現在幅広く浸透しています。

しかし、やがてコンピューターは人間のように思考することができるようになり、自由意志を今ことした「人間性の確認」は失われていくか、少なくとも曖昧になっていく可能性があります。

人間性の定義というのは現在進行形で変わっており、これからも変わってくるはずだ。昨今の機械学習手法の一つディープラーニングの発展とともに人間のように思考する知性は生まれつつある。

そうした中で、「人間性の確認」、つまり「僕という人間」の存在は、自由意志によってではなく、他人との人間的な関わりや、コミュニティの一員であるといった、相対的なものによって担保されるというわけです。

今の私たちの意識がコミュニティに別れるのは必然だ。逆に言うと、どこかにコミュニティを作って、そこで自分らしければいいのではないかという「世界を狭める考え方」をすれば、自分らしさが定義できる。つまり、コミュニティを決めるほうが自分らしさを探すことよりも重要なのかもしれない。

こうした考え方は、グーグルの思想に近いと思われます。人間をエンパワーし、自分らしく生きる可能性を追求することを支えるアップルの価値観と違い、グーグルはなるべく多くをコンピューターに任せて、人間が他人と楽しく過ごす時間を増やしたいという価値観があります。

人間性の再発見

さて、他にも色々とありますが、ざっくりとまとめてしまうと、自分なりに「人間性の再発見」をしないと、これまでの「人間」、これまでの「イケてるとされていた生き方」というのが塗り替えられていく中で、メンタルを保てませんよという話に集約されるでしょう。

それは例えばコミュニティに属して関係の中で生きることかもしれないし、自分が何に幸せを感じるか・テンションが上がるかを丁寧に確認する作業かもしれません。そうした作業は、一見すると、定量的な目的のない無駄な作業かもしれません。しかし、定量的な目的のある有意義な作業は、これからはコンピューターがやってくれるのです。

本書は「人間性の再発見」や「これからの時代の生き方」についての答えであるというよりは、自ら考えるきっかけ・切り口を与えてくれる一冊だと言えるでしょう。本書のリストの中でも矛盾しているように思える箇所もありますし、全体的にも非常に散らばったものに思えます。しかし、なかなか答えが見えなくても、落合氏のように考え続けることこそが重要なのだと思います。そして、少なくとも機械と競うのではなく、機械によって自分はどういう生き方をしたいかに焦点を当てて考えるべきでしょう。

『超AI時代の生存戦略 ― シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト』についての情報

紹介文

ギャンブル性のあること、コレクション的なこと、単純に心地いいこと…
人間にとってエモいこと以外は、すべてコンピュータにやらせればいい。

「人間らしさ」という思考停止はやめて、〝これからやるべきこと〟をちゃんと読み解く1冊。

〝現代の魔法使い〟と称され、今、世界でもっとも注目される日本人研究者、待望の書き下ろし!

AI時代の「生き方」「働き方」「生活習慣」はどんな形なのか、気鋭の若手学者が丁寧に描き出す「未来のキーワード」を紹介。

ワークライフバランス / 人間性の再認識 / 競争心と淡々とやること
自己実現と責任と戦略 / 信仰心 / 趣味性 / ギャンブルと報酬
ゲーム性と遊び / 完成物 / アイデンティティ / 時代性 / コモディティ化
マーケティング能力 / 利潤の再投下 / AI系ツール / 非合理的コミュニケーション
オーディオとビジュアル / プレゼンテーション / 発注・命令 / メディア
政治 / 情報アプローチ / 浅く広い知識 / 受験勉強 / トップ・オブ・トップ / ストレスレス
身体性 / 自傷行為と食事 / コンプレックスと平均値 / ファッションと平均値
友達とコミュニティ / 土地の所有 / 貯金と投資 / 子育て

著者・訳者の情報

落合 陽一

(ツイッターのプロフィールより)

メディアアーティスト・博士(学際情報学・東大)/筑波大 学長補佐・助教 落合研(DNG)/ピクシーダストCEO/大阪芸大客員教授/デジハリ大客員教授/SIGGRAPHer/ 経産省未踏スパクリ・総務省異能/VRC理事/未踏理事/電通イノラボ/博報堂P/29歳/一児の父

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