アツシマンダイβ

学びながら、ゆるくアウトプットします。

『独学術』を読みました。

      2017/11/26

『独学術』を読みました。

『独学術』は、知識を深める方法として「独学」を推奨しつつ、どのように独学に取り組めばよいかをざっくばらんに説明した本です。著者のオススメする書籍なども紹介されているので、何か独学を始めたいという方にはぴったりです。

『独学術』を読んだ感想

独学とは

独学とは、特定の師を持たないことだと、『独学術』では説明されています。

その辺の中途半端な教師を師とするのではなく、本物の最高レベルの書物たちを師とするのが独学だというわけです。

この考え方には、僕も一定賛成です。

基本的には、知的活動というのは、多くの情報を取り込んで、それを何かしらの体型に従って整理・統合するという活動です。つまり、このキュレーション部分(とそれに伴って必要な情報を集めてくる部分)こそが、知的活動の本質です。誰か特定の教師に頼るということは、この部分を丸ごと誰かにアウトソースしていることになるため、その教師のキュレーション能力が、自分のつくりあげる知的体型の限界となりうるからです。

他方で、学び始めるときには、まずは世間で一般的に正とされている知的体系をインプットすること、あるいはそのために特定の教師からまずは学ぶことは有用だと僕は思います。その過程で、既存の知的体系に対して疑問を持ったらぶつけてみて、答えが納得のいかない説明であれば、そこが独学の入り口になるというのでもいいと僕は思いました。書物ではなく、人間の教師を持つ最大のメリットは、質問をぶつけることができるという点だからです。

独学するときの方法

『独学術』では独学をするときのポイントがいくつか述べられています。

「いつから始まったのか」という疑問を持つ

たとえば、そのひとつが「いつから始まったのか」という疑問をいろんな事象に対して持つということです。それが独学を始める際のポイントになると述べられています。

音楽はいつからあるのか、財務諸表はいつから始まったのかなど、日常の些細な疑問が独学につながります。

誰にしろ、疑問がなければ知ることはできない。尋ねたり探したりしなければ、本当のことはわからない。もちろん人真似だけで人生はやり過ごせはするのだが。

(『独学術』)

難しい本を読むコツ

『独学術』ではまた、難しい本を読めとも述べられています。

しかし、一ページ目からしかめっつらで読み始める必要はないようです。

まずは面倒そうな本を買ってきたら、テーブルやソファにぽんと投げ出しておきます。それから目次だけ目を通してみたり、隣で麻婆豆腐を食べてみたり、そうしてぞんざいに扱う中で、最初の居丈高な感じが失われてきたら、初めて本を開き、好きなところから、ちょろっと斜め読みをします。そうしているうちに、本の文章のスタイルなどが見えてくるので読みやすくなると言います。

また、地名などが出てくるため、世界地図を貼っておいたりすると良いそうです。

何を学べばいいか

本書では、著者自身が宗教を学んでいることもありますが、宗教が特に様々な文化や考え方のベースになっているので、学ぶ価値があると述べられています。

キリスト教

キリスト教を学ぶ上で勧められているのは、やはり『聖書』です。

中でも、注釈などが豊富な、バルバロ神父の訳した『聖書』が勧められています。

バルバロ訳の『聖書』

イスラム教

キリスト教以外の宗教書は齧っておけばよいと書かれています。

イスラム教で齧っておくべきだと述べられているのは、以下の2冊ですが、『イスラーム文化』を読んでおくと概説として分かりやすいということです。

『コーラン』
『ハディース』

仏教

仏教で読んでおくべきなのは、仏教の根本的な考え方がわかる『スッタニパータ』(ブッダの言葉)と、曹洞宗の始祖である道元が書いた修行マニュアルの『正法眼蔵』です。

『スッタニパータ』
『正法眼蔵』

『独学術』についての情報

紹介文

本書は、自分で勉強しようにもどこか不安でおぼつかない感じを持っている人に勇気と指針とコツを与えることを目的とする。実験や機器を必要とする理科系以外の勉強なら、ほぼすべて自分でできる。本書で紹介する方法をためしてみれば、勉強の本当の楽しさ、自分の能力の果てしなさがわかることだろう。

著者・訳者の情報

白鳥春彦

青森市生まれ。ベルリン自由大学で哲学・宗教・文学を学ぶ。哲学と宗教に関する解説書の明快さには定評がある。主な著書に『超訳 ニーチェの言葉』『超訳 ニーチェの言葉Ⅱ』『頭が良くなる思考術』『生きるための哲学』『仏教「超」入門』ほか多数がある。

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