アツシマンダイβ

学びながら、ゆるくアウトプットします。

【和訳】レイ・ダリオの『原則(プリンシパルズ)』

      2017/10/19

レイ・ダリオの原則(プリンシパルズ)を、まったりと訳していきます。

イントロダクション

原則(プリンシパルズ)とは、似たような状況において、何度でも役に立つ、応用範囲の広いコンセプトのことです。特定の問いに対してのみ使える解決策のことではありません。どんなゲームであっても、原則(プリンシパルズ)というものは存在していて、そのゲームの成功者は、良い結果を得るために、そうした原則(プリンシパルズ)をマスターしているものです。人生においても、同じことが言えるでしょう。原則(プリンシパルズ)は、自然の法則や人生の法則と上手に関わるための方法なのです。原則(プリンシパルズ)を良く理解している人は、充分に理解していない人よりも、どうすれば世界と効果的に関わることができるかを知っています。ひとつひとつの原則(プリンシパルズ)は、人生におけるそれぞれの側面で役立ちます。例えば、スキーの原則(プリンシパルズ)はスキーをするのに役立ち、親としての原則(プリンシパルズ)は親でいるのに役立ち、マネジメントの原則(プリンシパルズ)はマネジメントに役立ち、投資の原則(プリンシパルズ)は投資に役立つといったように。そして、それらの上には、あらゆる物事に対して、私達がどうアプローチするかに影響を与える、人生の原則(プリンシパルズ)が存在します。また、当然ですが、どんな人でも同じ原則(プリンシパルズ)を持っているわけではありません。人それぞれが、自分にとって最も効果が有ると思える原則(プリンシパルズ)を持っているものです。

私は、これまでにブリッジウォーター(訳注:レイ・ダリオが運用する世界最大のヘッジファンド)と私の人生において、上手くいったことは、すべて私たちの原則(プリンシパルズ)に基づいて行動した結果であったと確信しています。素晴らしい文化を創り、適切な人たちを見つけ、彼らが偉大なことを成し遂げられるようにマネジメントし、問題をクリエイティブかつシステマチックに解決するということだけで言えば、それらはすべての組織が挑戦していることに過ぎません。組織によって異なるのは、これらの挑戦に対して、どのようにアプローチしているかという点です。これから記す原則(プリンシパルズ)は、これらの挑戦に対するユニークなアプローチの方法であり、私たちがユニークな結果につながった理由でもあります。ブリッジウォーターの成功は、才能豊かな人たちが、これから記す原則(プリンシパルズ)に沿って行動した結果です。また、才能豊かな人たちが、それらの原則(プリンシパルズ)に沿って行動する限り、その成功は続くでしょう。原則(プリンシパルズ)に沿って行動するというのは体型を維持するようなもので、望むのであれば、誰でもできることなのです。

ここに記されていることは、私の頭による理解です。私の人生における基本的な原則(プリンシパルズ)や、欲しいものを手に入れるための私のアプローチや、私のマネジメントの原則(プリンシパルズ)です。これらの原則(プリンシパルズ)を組み合わせると、それはシステマチックに真実と優秀さを追い求めるプロセスと、その追求に伴う報酬を実現してくれます。私が、これらの原則(プリンシパルズ)を書き記す理由は、それらがブリッジウォーターと私が大切に思う人たちにとって、何らかの助けになればいいなと思うからです。

私は、長い間、これらの原則(プリンシパルズ)を公開していませんでした。彼らの人生で役立つであろう原則(プリンシパルズ)を、私が伝えるというのは、押し付けがましい態度だと感じていたからです。しかし、これまでに私は、大切に思う人たちが問題を抱えて悪戦苦闘するのも見てきましたし、彼らを助けたいとも思いました。また、彼らが問題を抱えているのは、ほぼすべての場合において、いくつかの原則(プリンシパルズ)を破っているからだということにも気がつきました。ですから、彼らの問題は、これらの原則(プリンシパルズ)を用いれば解決することができるかもしれないものだったのです。そうしたこともあって、私は、問題の種類とその原因となった、破られた原則(プリンシパルズ)を書き出し始めました。こうした作業を始めたとき、私は、原則(プリンシパルズ)がいったいいくつになるか見当もつきませんでした。しかし、書き出すプロセスを通じて、現時点では、約200の原則(プリンシパルズ)で、ほとんどの問題をカバーすることができると分かりました。私がさらに多くの物事を学ぶにつれて、原則(プリンシパルズ)は増えていくことと思います。

私が「これらが私の原則(プリンシパルズ)です」と言うとき、それは私が所有しているという意味でも、エゴイスティックな意味でもありません。私が意味するのは、これが私が個人的に信じている原則(プリンシパルズ)ですというということに過ぎないのです。私は、みんながそれぞれ、自分自身について考える必要があると思っています。私は、これらの原則(プリンシパルズ)を書き出し、その背景にあるロジックを説明しますので、私たちは一緒にそのメリットを探し、それらの原則(プリンシパルズ)が様々な場面に耐えうるものかテストすることができます。私は、これらの原則(プリンシパルズ)について深く考えました。また、これらの原則(プリンシパルズ)は長い間、私にとって役立つものでした。それだけではなく、これらの原則(プリンシパルズ)は、何百人もの賢くて、懐疑的な人々によって精査されています。ですから、これの原則(プリンシパルズ)が、様々な場面で役に立つであろうことについて、私には自信があります。一方で、私はまた、確実なものなど存在しないということも信じています。私たちが望むことができるのは、確率が高いということくらいだというのが、私の信じるところです。私の原則(プリンシパルズ)を公開して、テストすることで、これらの原則(プリンシパルズ)が正しい確率を上げることができるでしょう。

私が信じることを、もう一つ書いておきます。私たちひとりひとりにとって、最も価値がある原則(プリンシパルズ)は、自分自身の現実との遭遇や、こうした遭遇に対する自分自身の反応から来るものであり、ただ単に教えられたものや、誰かから丸ごと受け入れた原則(プリンシパルズ)ではありません。ですから、私が公開する原則(プリンシパルズ)については、盲目的に信じるのではなく、あなたが自分自身の現実の中で適用してみてください。私が望むのは、皆さんが、これらの原則(プリンシパルズ)を慎重に吟味し、それらに沿って試しに行動してみることで、自分にとって有効なものはどれかを見つけてくださることです。こうした探求的な活動や、これらの原則(プリンシパルズ)の用途が広がることを通じて、ここに書き記す原則(プリンシパルズ)は、深く理解されるだけではなく、「レイ・ダリオの原則(プリンシパルズ)」から「私たちの原則(プリンシパルズ)」に進化していくでしょう。そして、レイ・ダリオは、この絵から少しづつフェードアウトしていくでしょう。それは、誰かのスキーやテニスのインストラクターの記憶がどんどん薄れていき、そのノウハウだけが残るのと似ています。ですから、それぞれの原則(プリンシパルズ)を読むにあたって、どうか「これは本当かな?」と自分自身に尋ねてみてください。

私がマネジメントの原則(プリンシパルズ)について話す前に、私自身の基本的な人生の原則(プリンシパルズ)を明確に述べることが重要です。なぜなら、私のマネジメントの原則(プリンシパルズ)は、人生の原則(プリンシパルズ)を拡張したものだからです。

第1章では、原則(プリンシパルズ)とは何か、なぜ原則(プリンシパルズ)が大切だと信じているのか、それから、あなたが欲するものを人生で手にするにあたり、どのように原則(プリンシパルズ)が不可欠なものであるかを説明します。

第2章では、私の人生の最も基本的な原則(プリンシパルズ)を説明します。私が説明するのは、現実がどのようなものであるかを学び、欲しいものを手にするためにはどのようすれば良いかを学ぶために、どのように現実と付き合っていけば良いのかについてです。また、多くの人たちの場合で、欲しいものを手にする妨げとなっている罠と、それを避けることによってどれだけ人生が良くなるかについても話したいと思います。私は、他の原則(プリンシパルズ)がなぜそのようであるかについて、皆さんが理解を深められるように、そうした内容を書きましたが、この部分については読まなくても、他の部分を理解する上で困ることはないでしょう。

第3章は、私のマネジメントの原則(プリンシパルズ)についてです。私はブリッジウォーターを35年以上、運営してきました。第3章では、ブリッジウォーターが今日にいたるまでのアプローチを説明しています。まずは、大きな絵やコンセプトのレベルの話からはじまり、なぜどのような会社であっても、その結果は、そこで働く人たちや会社の文化によって決まると私が信じているのかについて説明します。それから、偉大な文化を創り、適切な人々を雇い、彼らをいかにマネジメントし、問題をシステマチックに解決し、良い判断をするためには、どのような原則(プリンシパルズ)の裏付けがあれば良いかについて、深掘りしていきます。

もちろん、他にもたくさんの種類の原則(プリンシパルズ)があります。たとえば、私はいつの日にか、私の投資の原則(プリンシパルズ)を書きたいと思っています。しかし、現時点で、最も必要とされているのはマネジメントの原則(プリンシパルズ)でしょう。ですから、私が正しいと思い、自分にとっても役に立った、マネジメントの原則(プリンシパルズ)を公開することとします。

第1章 原則(プリンシパルズ)の重要性

有効に機能する原則(プリンシパルズ)を持つことは、欲しいものを人生で手にするに当たって、不可欠なことだと私は信じています。また、私たちがお互いを理解しあうためには、お互いの原則(プリンシパルズ)を理解しあう必要があります。私が、みんなで原則(プリンシパルズ)について話す必要性があると信じるのは、そのためです。

以下のような質問を分析することから始めてみましょう。

原則(プリンシパルズ)とは何でしょうか?

なぜ原則(プリンシパルズ)は重要なのでしょうか?

原則(プリンシパルズ)はどこから来るのでしょうか?

あなたには、人生で大切にしている原則(プリンシパルズ)はありますか?それは何ですか?

それらの原則(プリンシパルズ)がどのくらい有効だと思いますか?それはなぜですか?

すべての質問に誠実に答えてください、私や他人がどう思うかを気にせずに。その誠実さが、あなたが自分の原則(プリンシパルズ)に沿って心地よく生きることや、どれだけ原則(プリンシパルズ)に従っているかによって自分を評価することを可能にしてくれます。もしも、充分に考え抜いた原則(プリンシパルズ)がなくても、心配しないでください。開かれた心でいれば、私たちは、そこまで一緒にたどり着けるでしょう。

原則(プリンシパルズ)とは何でしょうか?

あなたの原則(プリンシパルズ)とは、あなたが重要だと考えているものであり、文字通り、あなたが価値があると信じるものです。原則(プリンシパルズ)は、あなたが価値があると信じるものとともに生きることができるようにしてくれるものです。原則(プリンシパルズ)は、あなたの信じる価値とあなたの行動を紐付けるものです。原則(プリンシパルズ)は、あなたの行動や導くビーコンであり、現実の法則とうまく付き合うことを助けてくれるものです。原則(プリンシパルズ)は、あなたが難しい判断に直面したときに向き合うものです。

なぜ原則(プリンシパルズ)は重要なのでしょうか?

すべての成功している人たちは、彼らの成功を支えている原則(プリンシパルズ)に従って行動します。原則(プリンシパルズ)がなければ、あなたはひとつひとつの状況に応じて、あなたにとって何が最も大切かということや、あなたが欲しいものを手に入れるためにどういう判断をするべきかということを考えることなく反応せざるをえなくなります。原則(プリンシパルズ)を持たずに行動することは、個人にとって良くないことですが、それ以上に企業などの組織にとっては悪いこととなります。なぜなら、自分たちの価値観やそれに従って行動する方法を知らない個人がお互いにぶつかることを繰り返すからです。

原則(プリンシパルズ)はどこから来るのでしょうか?

時として、私たちは自分の原則(プリンシパルズ)をでっちあげますし、時として、私たちは他人の原則(プリンシパルズ)、たとえば信仰や法律のシステムといったものを受け入れます。他人の原則(プリンシパルズ)を使うことは悪いことではありませんが、深い考えなしにパッケージ化された原則(プリンシパルズ)を受け入れることは、あなたが本当に価値があると感じているものと齟齬が生じるリスクにつながります。相容れない原則(プリンシパルズ)は、あなたの信じる価値観と行動との間の衝突につながりかねません。信仰に拠って立つといいながら、その教えに反する行動をとる評論家のようなものです。あなたの原則(プリンシパルズ)は、あなたが真に信じる価値観を反映していなければならないのです。

あなたには、人生で大切にしている原則(プリンシパルズ)はありますか?それは何ですか?

あなたの原則(プリンシパルズ)は、あなたの行動の基準を決定します。あなたが他者との関係性を築くとき、あなたと彼らの原則(プリンシパルズ)が、あなたたちの対話を決定するのです。価値観や原則(プリンシパルズ)を共有した人々はうまく付き合っていくことができます。共有しなかった人たちは、継続的な誤解や争いに苦しむことになります。あまりに多くの人間関係において、それぞれの原則(プリンシパルズ)は不透明です。あなたの最も身近な人たちのことを考えてみてください。彼・彼女たちの価値観は、あなたの価値観と方向性が揃っていますか?あなたが最も重視する価値観は何ですか?

それらの原則(プリンシパルズ)がどのくらい有効だと思いますか?それはなぜですか?

最も価値のある原則(プリンシパルズ)は、私たち自身の経験と、それらの経験への私たちの反応から生まれます。私たちが困難な選択を強いられるたびに、私たちは自分自身に対して、難しい質問をすることで、原則(プリンシパルズ)を再定義します。例えば、ワシントンにいる私たちの代表が、社会の様々なセグメントが倫理的に振舞っているかを調べるとき、彼らは同時に「政府は、悪い倫理を持っている人々を罰するべきか、それとも単に法を書いて施行だけすべきか」という質問と取っ組み合いをしています。この手の質問(今回のケースでは政府のあり方について)は、様々なアプローチを迅速で思慮深く評価するものです。これらの評価が、将来的に似たような状況で適用することができる原則(プリンシパルズ)となるのです。もう一つの例をあげましょう。「私は盗まない」というのは、「盗むか、盗まないか」という選択肢が生まれたときに、あなたが参照することができる原則(プリンシパルズ)となります。しかし、最も効果的であるためには、それぞれの原則(プリンシパルズ)は、あなたの価値観と一致していなければなりません。そして、この一致性はあなたが自分自身に「なぜ?」と質問することを要求するものです。あなたが盗まない理由は、あなたが盗みを働くことによって生まれる被害者への共感に基づくものですか?それとも逮捕されることを恐るからですか?このような質問を自分にすることによって、私たちは、自分自身の理解度を再定義することができます。また、そのようにして原則(プリンシパルズ)は私たちのコアな価値観と方向性が一致するものへと発展していきます。成功するためには、あなたは正しくて、タフな選択をする必要があります。あなたは「命を救うために足を切る」ことができなければならないのです。それは、個人的なレベルでも、もしあなたがリーダーなら集団的なレベルでも必要とされます。そして、偉大なリーダーとなるためには、あなたは集団の意見に従うことによってではなく、彼らのことを想い、理解することによって、選択しなければならないと覚えておくことが重要です。

あなたは、自分自身へのこれらの質問に答えなければなりません。私が真に望むのは、あなたがこのドキュメントで探索していく原則(プリンシパルズ)というものを真剣に捉え、それに従って動いてみることで、自分に取って、一番しっくりとくる原則(プリンシパルズ)を見つける過程としてもらうことです。これらの質問への回答は、徐々に「レイ・ダリオの原則(プリンシパルズ)」ではなく、「あなた自身の原則(プリンシパルズ)」となっていくことでしょう。そして、あなたがスポーツを習得した後に、スキーのインストラクターやバスケットボールのコーチが、あなたの記憶からフェードアウトしたのよ同じように、「レイ・ダリオ」は、その絵からフェードアウトしていくことでしょう。

そのため、私は、パッケージ化された原則(プリンシパルズ)を、深く考えずに受け入れることは、危険なことであると信じています。私たちがどのように行動すべきかを導く原則(プリンシパルズ)について、私は、あなた方に思慮深い議論に参加してほしいと頼んでいるのです。それぞれの原則(プリンシパルズ)を考えるとき、自分自身に「これは本当か?」と問いかけてください。このドキュメントでは、私が信じることを表現していますが、私以外の人間には、もちろん私とは異なる原則(プリンシパルズ)があるはずですし、もしかすると彼ら自身の原則(プリンシパルズ)についてのドキュメントがあるかもしれません。そして、ブリッジウォーターの未来の経営層は、ブリッジウォーターが従うべき原則(プリンシパルズ)を自分たちの方法で決めていくことでしょう。このドキュメントは、人々が何が重要で、どのように行動すべきかを考えるときに、参照するドキュメントの一つとして残る程度で構わないのです。

第2章 私の最も基本的な人生の原則(プリンシパルズ)

準備中。

第3章 私のマネジメントの原則

準備中。

 - ビジネス